お酒やカクテルが登場する面白い映画を知りたい。
特に洋画!!
本記事は、このような悩みの方に向けて書いております。
僕は、プロのバーテンダーとして約8年銀座や六本木で働いていました。
カクテルの全国大会にも出場経験があり、そこそこお酒は詳しい方です。
また映画も大好きで、BARでは映画の話は、定番です。
お客様におすすめの映画を教えてもらい毎日のように映画を観ていました。
映画鑑賞とお酒が大好きな僕が、お酒・カクテルが登場する面白いおすすめ映画を紹介します。
映画「サイドウェイ」
- ワイン好き
- 自分に自信がない人
サイドウェイのストーリー
カリフォルニア州サンディエゴに住む、小説家志望の中年教師マイルスは、2年前の離婚のショックからいまだに立ち直れないでいる。
ようやく書き上がった小説も、正式に出版されるか否か出版社の返事待ち状態だ。
でも、そんなダメ男マイルスも、ことワインに関してはオタクといえるほどの深い知識と愛情を持っていた。
マイルスには、大学時代からの悪友ジャックがいる。ジャックはだいぶ落ちぶれたとはいえ、かつてはテレビ・ドラマにレギュラー出演していた人気タレントで、それを武器に女性を口説き落とす名うてのプレイボーイ。
恋愛には全く不器用なマイルスとは真逆の存在だ。
ところが、そんなジャックもとうとう年貢の納め時、不動産屋の娘と結婚することになった。そこで二人は、ジャックの結婚とマイルスの小説の完成を祝して、結婚式前の1週間、ワイン・ツアーと洒落込むことにした。
ワインやゴルフ三昧の気ままな男二人旅。マイルスは、人生の憂さをワインに夢中になることで紛らわせようとしている。
そんなマイルスが旅の途中で出会う、ワイン好きの魅力的な女性マヤ。
さまざまな事件を通して、旅はいつしかマイルスが自分自身を見つめ直す旅へと変わっていく。
そして、人生のピークを過ぎたダメ男にも訪れる、ささやかな希望の光──。
映画サイドウェイに登場するお酒・カクテルは?
映画サイドウェイは、カリフォルニア州サンタバーバラ郡のワイナリー巡りから生まれる恋の物語です。
この映画には生産中止の珍しいヴィンテージワインや手軽に買えるテーブルワインがたくさん登場しますし、ワイン畑のシーンやワイナリーのシーンも多いので、観るだけでワイナリー見学に行った気分にさせてくれます。
この映画は晴れた休日の昼間にチーズとバケットとワインを片手に観たいものです。
サイドウェイに登場したワインを紹介します。
映画「カクテル」
- バーテンダーに興味がある人
- ストーリーの面白さよりもカッコよさで映画を観れる人
映画「カクテル」のストーリー
映画カクテルに登場するお酒・カクテルは?
映画「カクテル」は僕がバーテンダーになるきっかけの映画です。
トムクルーズがあまりにもセクシーで、将来の夢などなかった18歳の僕にはとても刺激的だったのを今でも覚えています。
多分70回ぐらいは観たと思います。
特に一番カッコ良いシーンはブライアン(トムクルーズ)とダグのフレアバーテンディングのシーンです。
音楽に合わせて、息の合った二人のコンビプレー。
「カウンターの上は舞台だ」とバーテンダーなりたての僕に教えてくれた作品です。
そんな映画「カクテル」に登場する上で外せないカクテルはレッドアイです。
レッドアイはビールのトマトジュース割りですが、映画「カクテル」に登場するレッドアイは、普通のカクテルではありません。
レッドアイに生卵を入れた、トムクルーズのバーテンダーの師匠であるダグの2日酔いの時の迎え酒用レシピです。
- ビール:1/2
- トマトJ:1/2
- 生卵:1個
※「カクテル」は第9回ゴールデン・ラズベリー賞の最低作品賞と最低脚本賞に選ばれていて内容的には評価が低いのです。
理由としては、せっかくバーテンダー業界を舞台にしながら、その見せ場は前半だけで、後半のストーリー展開に結び付いていかないことが挙げられます。
たしかに映画を通してみると、あまり面白くはないですが、とにかくカッコ良い映画なのでオススメしたいです。
映画「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」
- 最後のシーンで泣きたい人
- 最初は嫌な奴で嫌いだったけど、段々とわかり合ってよい関係になる経験をした事がある人
「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」のストーリー
フランク (アルパチーノ)「ミニボトルを取っ払って、ジョン・ダニエルをずらっと並べろ」
チャーリー 「えっ? ジャック・ダニエルでは?」
フランク(アルパチーノ) 「俺は付き合いが古いから、ジョンでいいのさ」
世界一有名なテネシーウイスキー「ジャックダニエル」を愛称で「ジョンダニエル」と呼ぶアルパチーノのカッコよさに当時の僕は震えが止まりませんでしたwww
BARで「ジャックダニエル」を頼む時に、「ジョンダニエル」と注文してみてください。
映画通なバーテンダーだったら、必ず「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」の話で盛り上がる事、間違いなしです。
映画「スティング」
- 伏線回収系の映画が好き
- 音楽好き
映画「スティング」のストーリー
「明日に向って撃て!」のロイ・ヒル監督が、再びニューマン、レッドフォードと組んだ娯楽映画の傑作。
舞台は1936年のシカゴ。
下町にたむろするチンピラ3人組は、バックに大組織が控えているとも知らず、ある男をカモって大金を手にする。
怒った組織はチンピラの一人を殺害。
そこで残った仲間の一人フッカーは、賭博師ゴンドーフの助けを借りて、復讐のため、ギャング相手に一世一代の大イカサマを企てる……。
二転三転する軽妙でスリリングな展開、ラストのアッと驚く大逆転が絶妙。
ハムリッシュ編曲による音楽が、時代のムードを効果的に盛り上げる。
1930年代ブームの一翼を担った作品としても興味深い。
映画「スティング」に登場するお酒・カクテル
映画通に、今まで観た中で一番面白かった映画は何?と聞くと「スティング」と答える人は多いです。
1970年と今から50年前の映画ですが、最近の映画のほとんどはこのスティングからインスパイアされて作っているケースが多いです。
映画関係者にとっても非常に影響力のある「スティング」ですが、映画の音楽は皆さんも聞いたことあると思います。
そんな超名作映画にもお酒は登場しています。
「スティング」という言葉は英語で、この映画では「騙す。ぼったくる」という意味で使われています。
映画の中で、ポールニューマンが列車の中で、ゴードンというジンのボトルに水を入れ薄めて飲みながらポーカーをするシーンがあります。
ポールニューマンのセクシーさと、ジンをボトルで飲むワイルドさを兼ね揃えた名シーンです。
※残念なのは、この映画で使われているゴードンジンは今ではラベルもアルコール度数も変わってしまっています。
映画「アンタッチャブル」
- マフィア映画大好き
- 正義の見方より悪者が好き
- でも正義は必ず勝つを信じている人
映画「アンタッチャブル」のあらすじ
禁酒法時代を舞台に、ギャングのボスであるアル・カポネを逮捕しようとする財務省捜査官のチーム「アンタッチャブル」の活躍を描いた作品。
監督は「ミッション:インポッシブル」のブライアン・デ・パルマ。
脚本は「ハンニバル」のデヴィッド・マメット。
音楽は「ヘイトフル・エイト」のエンニオ・モリコーネで、今作でグラミー賞を受賞。豪華な出演者には、「JFK」のケヴィン・コスナー、初代ジェームズ・ボンドのショーン・コネリー、「タクシードライバー」のロバート・デ・ニーロらが名を連ねる。
映画「アンタッチャブル」に登場するお酒・カクテル
お酒の映画といったら、「アンタッチャブル」は外せません。
禁酒法時代にウイスキーの密造・密売を繰り返して莫大な利益を得たアルカポネを捕まえるという話です。
禁酒法時代は、お酒を飲むことができなかったのですが、警察の目を盗んで、お店に赤い旗を立てて闇営業をしていたBARがたくさんありました。
「アンタッチャブル」にもそんなシーンが描かれていて、バーテンダーなり立ての僕は、この映画で当時のお酒に対する思いや考え方を学びました。
この映画には具体的なお酒は登場していませんが、アルカポネがカナダからウイスキーの密輸現場で警察官が撃った弾が樽に当たりウイスキーが漏れるというシーンがあります。
「もったいない!!」と思いながら僕は映画を観ていました。
多分、この時代なので樽の中に入っていたのは「カナディアンクラブ」だと思います。
鮮やかな金色と口に含んだ瞬間に感じる楢のアロマ、後を引かない軽い味わいが非常に美味です。
映画「グリーンブック」
- ロードムービー好き(旅する映画)
- アパルトヘイト政策時代のアメリカの文化を知りたい
映画「グリーンブック」のあらすじ
時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップは、ガサツで無学だが、腕っぷしとハッタリで家族や周囲に頼りにされていた。
ある日、トニーは、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。
彼の名前はドクター・シャーリー、カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏したほどの天才は、なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた。
二人は、〈黒人用旅行ガイド=グリーンブック〉を頼りに、出発するのだが─。
「グリーンブック」に登場するお酒・カクテル
この時代のアメリカはアパルトヘイト政策で黒人は白人を分離して扱われていました。
白人専用のレストランがあったり、黒人は泊まれないホテルなんかもありました。
黒人ピアニストのドクター・シャーリーは、黒人専用のホテルで毎晩「カティサーク」というウイスキーで晩酌をしていました。
バーテンダーの僕の分析だと、彼が「カティサーク」にこだわったのには理由があると思います。
それは、この映画の舞台となったアパルトヘイト政策撤廃への想いです。
「カティサーク」はアメリカ市場に向けたブレンデッドウイスキーです。
要するに当時の白人に向けて作られたウイスキーなので、彼も白人に生まれたら違った人生を歩めたのではないか?という皮肉が含まれていると僕は分析します。
また、「カティサーク」は当時のウイスキーの製法として一般的だったカラメル着色をしておらずナチュラルカラーにこだわったウイスキーでした。
ナチュラルカラー(肌の色)でも受け入れられる世界を願って飲んでいたのだと思います。
ウイスキーやお酒の知識を勉強すると、映画のワンシーンで使われたお酒の裏側の意味がわかってきます。
それを考えながら映画を観ると、普段の120%増しで映画を愉しむことできます。
映画「カサブランカ」
- 好き同士だけど結ばれない関係があると知っている方
- または、それを知りたい方
映画「カサブランカ」のあらすじ
「カサブランカ」の舞台は、1941年です。
ドイルの侵略を恐れてアメリカへ亡命を図るヨーロッパの人々がたくさんいたフランス領モロッコの最大都市「カサブランカ」
人気なBAR「カフェ・アメリカン」のオーナーのリックの元に、その昔突然姿を消した元恋人のイルザが現れます。
愛し合う二人は、一緒に亡命を企て、亡命当日イルザはリックの姿を消してしまいます。
映画「カサブランカ」に登場するお酒・カクテル
「君の瞳に乾杯」
「カサブランカ」は観たことがなくても、このセリフは皆さんしっているのではないでしょうか?
この時、乾杯で飲んでいたお酒は、「G.H.マム・コルドン・ルージュ」という辛口のシャンパンです。
なんで、こんなに有名なセリフかというと、映画の中で4回も登場するからです。
4回もシャンパン乾杯すると、酔っ払って亡命どころではないような気がしますが・・・
また、「カサブランカ」には登場しませんが、この映画にちなんだカクテルがあるのはご存知でしょうか?
「カサブランカ」の映画のように、口当たりはラムとオレンジの甘みが感じられますが、その後、レモンの酸味とアロマチックビターの苦みを感じる事ができて、一杯のグラスで映画を表現している素晴らしいカクテルです。
BARに行ったら注文してみてください。
- ゴールドラム:3/4
- レモンジュース:1/4
- オレンジキュラソー:2dashes
- アロマチックビター:1dash
全ての材料をシェイクしてグラスに注ぎ、カットオレンジを飾る
映画「ハングオーバー」
- 友人の結婚式が控えている男性諸君
- とにかく笑いたい人
映画「ハングオーバー」のあらすじ
人生最高の夜を楽しんだはずの男たちを待っていたのは、史上最悪の二日酔いだった!
ラスベガスで過ごす独身最後の夜に心はずませる男4人
飲み過ぎで昨夜の記憶がない !?
2日後に結婚式を控えたダグとフィルら男友達3人はラスベガスで、独身最後の夜を一生の思い出にするはずであった。
が・・・翌朝目覚めた彼らを待っていたのは、常識では考えられない驚くべき光景が。
豪華なスイート・ルームに何故か “ニワトリ” が !?
歯科医でもあるスチューの“前歯” が何故か1本ない !?
クローゼットの中には何故か “赤ん坊” が !?
ホテルの豪華なスイート・ルームはメチャメチャ、そして、2日後に結婚する花婿が、いない・・・。
記憶がない空白の時間にいったい何があったのか?
3人は二日酔(ハングオーバー)の頭で必死に記憶をたどる―。
全米だけでなく世界中を大爆笑の渦に巻き込んだ、彼らのおバカで救いようのない衝撃の事実がついに明かされる。
映画「ハングオーバー」に登場するお酒・カクテル
アメリカのバチェラーパーティーの文化ってなんて素敵なんだろうと思わせてくれる映画です。
主人公の3人を二日酔いにさせたのは、悪魔の飲み物「イエガーマイスター」です。
欧米諸国のパーティードリンクとしては定番のお酒で、2012年度は世界一売れたリキュールに輝いています。
そんな影響もあって、最近日本のクラブでもテキーラはクセがあって飲めないから「イエガー」を飲む人が増えています。
イエガーマイスターは漢方に使われる成分が多数入っており、パーティードリンクというより養命酒ですww
なので、本来は体に良いはずなのですが・・・・
飲み過ぎは注意しましょう。
まとめ
お酒は、映画の小道具です。
「なぜそのお酒をこのタイミングで飲むのか?」
僕は全てに意味があると思っています。
お酒の知識があると、ただ映画のストーリーを愉しむだけでなく、理解が深まります。
まぁ、とりあえずは紹介したおすすめの映画をお酒を飲みながら見てみてください。
※酔って途中で寝てしまわないように!!