バーテンダーって資格が必要な仕事なの?
本記事はこのような悩みの方に向けて書いております。
- バーテンダーになる為に必要な資格とは?
- バーテンダーがもっていると便利な資格10選
僕は8年間バーテンダーとして銀座や六本木のオーセンティックBARで働いていました。お酒に関する資格だと、「ウイスキーエキスパート」と「バーテンダー 呼称技能認定資格」を取得しています。
本記事では、バーテンダーの仕事に関わる資格について解説しています。
是非最後まで読んでみてください。
バーテンダーになる為に必要な資格は?
結論から申し上げますと、バーテンダーになるのに資格はありません。
バーカウンターを挟んでお客様を目の前にしたら、バイト初日の新人もその道50年のベテランも、同じバーテンダーです。
しかし、バーテンダーとして働く上で、取得した方がよい資格はいくつかあります。
バーテンダーは毎日お酒について勉強をしなければいけません。
資格を目指す事で毎日の勉強のモチベーションアップになりますし、資格を取得する事ができれば、自信を持ってカウンター越しのお客様にお酒やお酒に関する知識を提供する事ができます。
バーテンダーにとっての資格とは、お客様に良いサービスを提供する為のものであると僕は考えます。
もちろん、何も資格を持っていなくても、素晴らしいバーテンダーもたくさんいます。
それと、資格を取得すると、一定の技術や知識があるという証なので、給料が上がったり、別の店に移る時も良い待遇で迎えられる事があります。
バーテンダーの年収について記事にしているので、是非読んでみてください。
関連記事:【元バーテンダーが給料・年収を激白】収入の上げ方も公開
バーテンダーが持っていると便利な資格【日本バーテンダー協会】
日本バーテンダー協会とは、日本の街場のBARのバーテンダーの技術向上とお酒に関する正しい知識の普及を通じて、日本のBAR文化の発展と継承を目的として発足された団体です。
毎年開催されている、日本一の技能を競う「全国バーテンダー技能競技大会」の主催でもあります。
日本バーテンダー協会が認定する資格を取得する事はバーテンダーとして一定水準以上の技術と知識があるという証明になります。
上の写真は、僕の会員証です。
懐かしい・・・
バーテンダー 呼称技能認定資格
日本バーテンダー協会に入会したバーテンダーは、ほとんど取得する資格です。
もちろん僕も取得しています。
試験もそんなに難しくないので、普通にバーテンダーとして勉強していれば、ほとんどの人が合格する資格になります。
この資格はバーテンダーにとって、スタートラインのようなものです。
受験資格 | 飲食業でバーテンダーを職業とする満20歳以上の者 |
受験料 |
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試験内容 | 学科試験 「改訂 NBA新オフィシャル・カクテルブック」より酒類問題を20問出題 |
インターナショナル・バーテンダー呼称技能認定資格 指定役務登録
この資格は、実務経験が7年以上必要なのでバーテンダーとし1人前になった人が取得する資格です。
学科のみでなく、ペティナイフを使ってフルーツ盛りを作ったり、バーテンダーとして必要なステアとシェークの実技試験があります。
日々の鍛錬を怠っているバーテンダーには非常に難易度が高い資格になります。
受験資格 | N.B.A.会員限定。協会在籍3年以上、実務経験7年以上の会員で、バーテンダー呼称技能認定を取得して2年が経過した満25歳以上の者 |
受験料 | 5,500円 |
試験内容 |
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バーテンダーが持っていると便利な資格【その他団体】
ウイスキーコニサー
ウイスキーコニサーとは、ウイスキー文化研究所が主宰する、ウイスキーに関するあらゆる知識・鑑定能力問う資格認定制度です。
資格には3段階あり、学科から実技、論文の執筆までの試験があります。
ウイスキーコニサーの資格を取得には、ウイスキーの味だけでなく、原料や製造工程、蒸留所の歴史まで、かなり深い部分までを学ばなければいけません。
僕の大好きなスコッチ限定ですが、試験に出てくる内容を記事にしていますので、是非読んでイメージしてみてください。
関連記事:【元バーテンダーが教える】アイラモルトウイスキーの味や特徴、蒸留所を徹底解説
ウイスキーコニサーの資格を取得すれば、堂々とお客様にウイスキーの知識を披露する事ができます。
試験の教本はamazonでも買えますので是非読んでみてください。
ウイスキーエキスパート
ウイスキーエキスパートはウイスキーコニサーの資格の中では一番難易度の低い資格になります。
試験の内容は、5大ウイスキーと呼ばれる(スコッチ、アイリッシュ、バーボン、カナディアン、ジャパニーズ)の歴史や定義、分類から、モルトウイスキーとグレーンウイスキーの製造についてとボリューム満載となっています。
なので、受験者の半分以上の人が資格を取得できません。
しっかり勉強して臨みましょう。
受験資格 | 年齢20歳以上でウイスキー文化研究所会員 |
受験料 | 16,000円(税別) |
試験内容 | 筆記試験 |
合格率 | 49.2% |
ウイスキープロフェッショナル
ウイスキープロフェッショナルは、ウイスキーエキスパートより深い部分の知識が必要です。
さらに、テイスティングの試験もあるので暗記だけでなく、ウイスキーをたくさん飲んで味を記憶する必要があります。
テイスティングは自宅でも簡単に練習する事ができます。是非読んでみてください。
関連記事:【初心者でも簡単】自宅でできるウイスキーのテイスティング方法
この資格を取得すれば、日本中のどこBARで働いても恥ずかしくないウイスキーの知識を手に入れられます。
受験資格 | ウイスキーエキスパート資格保持者 |
受験料 | 22,000円(税別) |
試験内容 |
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合格率 | 38.3% |
マスター・オブ・ウイスキー
「マスター・オブ・ウイスキー」は国内最難関の資格です。
資格取得者は、たったの10名(2019年段階)
バーテンダーとして取得した人は、わずか6名です。
この資格を取得できれば、バーテンダーではなくて、評論家になったり執筆活動でご飯が食べられます。
受験資格 | ウイスキープロフェッショナル資格保持者 |
受験料 |
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試験内容 |
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合格率 | 20% |
ソムリエ
多分、本記事で紹介した資格の中で圧倒的に知名度の高い資格が「ソムリエ」です。
「ソムリエ」の資格は、一般社団法人日本ソムリエ協会という団体が発行していて、会長は日本一有名なソムリエ田崎真也さんです。
「ソムリエ」の資格を取得すれば、バーテンダーだけでなく「レストラン」でも働く事ができるので仕事幅が広がります。
僕が、バーテンダーとして働いていた頃は、バーテンダーの昼夜逆転生活が耐えられない人は、「ソムリエ」の資格をとって、有名フレンチに転職していきましたね。
↓一番有名な「ソムリエ」の資格教本です↓
受験資格 |
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受験料 |
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試験内容 |
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合格率 | 26.5% |
日本テキーラ協会主宰のテキーラ認定資格
日本テキーラ協会とは、2008年に「罰ゲームのお酒」のイメージが強かった日本の市場に、テキーラ本来の魅力を伝える為に発足しました。
↓こちら日本テキーラ協会の会長が書いた本です↓
テキーラ・マエストロ
テキーラ・マエストロは、テキーラの基本を学ぶ全4回のコースを受講すれば、ほとんどの人が合格する事ができる資格です。
落とす資格というよりは、テキーラの魅了を講座で伝えて、よりテキーラの事を好きになってもらうものなので、バーテンダーとして取得をしても、あまり自慢する事はできません。
でも資格認定としてバッジをもらえるので、仕事中にバッジをつけていると話のネタになるので、受験料は高いですが、すぐに元を取れる資格です。
元EXILEのUSAさんや明石家さんまさんの娘のIMALUさんも取得をしている資格で、最近非常に注目されています。
受験資格 | 20歳以上 |
受験料 | 全4回の講義、教材、認定試験で43,200円(税込) 追試4,320円(税込)/1回 |
試験内容 | 筆記試験・テイスティング |
合格率 | 96% |
グラン・マエストロ・テキーラ
こちらの資格は、テキーラ・マエストロの上級に位置する資格です。
テキーラの銘柄の知識から、テキーラに似たスピリッツについて、テキーラを使ったカクテルの実技から本場メキシコのサルサ作りまでの知識が必要です。
テキーラ・マエストロと同じく落とす為の試験ではないので、合格率は非公開ですが多くの方が資格を取得する事ができます。
受験資格 | テキーラ・マエストロ資格保持者 |
受験料 | 全6回(1回2時間)の講義、教材、認定試験で64,800円(税込み) 追試6,480円/1回 |
試験内容 | 筆記試験・テイスティング |
合格率 | 非公開 |
ビアテイスター
ビアテイスターとは、日本地ビール協会が認定する資格です。
「官能評価(テイスティング)によってビールの出来の良し悪しを客観的に鑑定し、その理由を理論的に説明できる人」に与えられる資格とされています。
主にクラフトビールの知識を証明してくれる資格になります。
オーセンティックBARだとカウンターの中が、広くないのでクラフトビールのサーバーをたくさん設置する事は難しいですが、瓶でクラフトビールを提供している店が増えてきたので、ウイスキーとワインの知識はある程度自信があるという方にはおすすめの資格です。
受験資格 | 20歳以上 |
受験料 |
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試験内容 |
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合格率 | 80% |
利酒師(ききざけし)
利酒師とは、日本酒についてのプロフェッショナルな知識をもっている事を証明する資格になります。
最近は、スパークリングワインのような日本酒や純米大吟醸をBARで提供する事も増えてきています。
洋酒だけに限定せずに、幅広い知識を得ることがバーテンダーをしては重要です。
こちらの資格は、講習とセットになっていて、真面目に取り組めば誰でも合格する事が可能です。
受験資格 | 20歳以上 |
受験料 |
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試験内容 |
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合格率 | 75% |
まとめ
冒頭でも説明しましたが、バーテンダーは日々の勉強が非常に重要です。
資格を持っていると、自分の知識の証になり、それが自信に繋がり良い接客をする事ができます。
また、資格を持っているとバーテンダーを辞めてもレストランや酒販メーカーなどに良い待遇で転職する事ができます。
特に酒販メーカーは、お客様が飲食店のケースがありますので、実際にバーテンダーとして働いた経験と豊富な知識があれば即戦力として働くことができます。
僕のバーテンダーの友人にも、営業として酒販メーカーに転職した人はけっこういましたね。
リクナビNEXTは日本一求人数が多い転職サイトで無料で登録ができます。
僕も、リクナビNEXTを使ってバーテンダーから昼のお仕事に転職しました。
バーテンダーとして生きる為にも、他の仕事をするにも資格は武器になるので、資格取得を目指して勉強してみてください。