家でカクテルに挑戦しようと思っているのだけど、道具は何を買えばよいんだろう?バーテンダーが仕事で使う道具を知りたい。
本記事はこのような悩みの方に向けて書いております。
本記事の内容
・バーテンダーの仕事道具セットを紹介
シェイカー、ミキシンググラス、バースプーン、メジャーカップ
ブレンダー、スクイザー、アイスピック、ソムリエナイフ(ワインオープナー)
僕は、8年間バーテンダーとして銀座や六本木の街で働いていました。
カクテルの全国大会に出場した事もあり、そこそこお酒やBARの事は人より詳しいです。
この記事を読めば、プロのバーテンダーが使っている道具についてわかります。
また、自宅でカクテル作りをする際に、必要な道具選びにも参考になると思います。
是非最後まで読んでみてください。
晩酌用のおすすめウイスキーをまとめた記事を書いているので、是非参考にしてみてください。
【元バーテンダーが教える】ハイボールに合うおすすめウイスキー7選 自宅で晩酌用
バーテンダーの仕事道具セット①:シェイカー
バーテンダーの仕事道具で一番有名なのが、シェイカーです。
シェイカーとは、混ざりにくい材料を、混ぜ合わせ、同時に冷やすための道具です。
素材は、ニッケルシルバーやガラス製ものものもありますが、ステンレス製のものが定番で、実用的です。
シェイカーは、トップ、ストレイナー、ボディの3つの部分からできていて、ボディに材料と氷を入れて、ストレイナー、トップの順にはめ込み、シェークしたのちに、トップ部分を外し、ストレイナーを通してお酒をグラスに注ぎます。
※ストレイナーとトップの順番を間違えると、シェーク後に開かなくなるので要注意!!
バロンシェイカー
バロンシェイカーは、一般的なシェイカーと違ってボディの直線的です。
その為、普通のシェイカーに比べて音の鳴りが良いと言われます。
しかし直線的な形状のため、氷がシェイカーぶつかり易く、氷の破片が溶けて水になりカクテルの味が水っぽくなる事があります。
初心者で使いこなすのは至難の業です。きちんと、振るのには、慣れが必要な道具です。
ボストンシェイカー
ボストンシェーカーは別名2ピースシェーカーとも言われています。
スリーピースシェーカーに比べ、約3倍ほど大きく、パイントグラスとティン(金属の部分)で分かれています。
シェーク時に空気をたくさん含ませることができるため、フルーツの香りが際立ち、アルコールの角が取れたまろやかな味に仕上がるため、フレッシュフルーツカクテルにとてもお勧めです。
ボストンシェイカーの使い方
- カクテルの材料をパイントグラスに入れる。
- ティン(金属の部分)に氷を入れる
- パイントグラスを自分のほうに斜めに、横から見るとくの字になるように、ティンにかぶせ、上からトントンとたたく。
- 構えてシェークする
バーテンダーの仕事道具セット②:ミキシンググラス
ミキシンググラスとはカクテルの王様「マティーニ」等、ステアカクテルを作る際に必要な道具です。
使い方は簡単で、ミキシンググラスに、お酒やジュースを入れて、氷をを入れて、ミキシンググラスの中身を混ぜる。
グラスに注ぐ際に氷がグラスに入らないように、「ストレイナー」と呼ばれるキャップをつけてグラスに注ぎます。
ミキシンググラスは、このストレイナーとセットで売られている事も多く、またバースプーンもついていて、買えばステアカクテルを作れるセットもあります。
バーテンダーの仕事道具セット③:バースプーン
バースプーンは材料を混ぜる為に使う、柄の長いスプーンで中央部が螺旋状によじれているのが特徴です。
この螺旋状のよじれを使って、スムーズに回転させることできるので、カクテルを作る際の「混ぜる」という基本の行為にはなくてはならない道具の一つです。
また、一方の端がフォーク状になっていて、これは瓶の中のチェリーを取り出したり、レモンスライスをののせたり、カクテルメイキングの中で直接手で触れてはいけないものを使う時に使われます。
スプーンは茶さじの大きさに作られていて、カクテルブックのレシピに「tsp(ティースプーン)」と指定がある時はバースプーンを使って計量します。
バースプーンを上手に使って、お酒を混ぜるのは実はかなり練習が必要です。
上手な人は、氷がぶつかり合わず、音を立てずにスムーズにバースプーンで混ぜる事ができます。
バーテンダーになりたての人が最初に壁に当たる技術です。
僕は、指の皮がむけて血が出るぐらい練習しました。
ミキシンググラスに、氷を大量に入れて、手首を動かさず、中指と薬指だけでバースプーンを混ぜる練習を死ぬほどしましたね。
※バースプーンはバーテンダーの道具の中で唯一、左利き用が存在します。
中央部の螺旋状のよじれが右利きと逆になっています。
左利きの人は必ず、左利き用を使いましょう。
バーテンダーの仕事道具セット④:メジャーカップ
メジャーカップとは、酒やジュースの分量を量るために使われる金属製のカップです。
バーテンダーの道具の中で使用頻度は上位です。
カクテルを作る時には、基本的に必ず登場する道具です。(慣れてくるとメジャーカップを使わずに必要な分量を入れる事ができますが、あくまでも基本はメジャーカップを使ってカクテルを作ります。)
30mlと45mlが背中合わせになっているものがバーテンダーの世界では一般的で、どこのBARでも使われています。
他にも、15mlと30mlの組み合わせや、30mlと60mlの組み合わせのメジャーカップがあり、作るカクテルに応じて使い分けをしています。
メジャーカップを使って、分量ピッタリ量る練習はバーテンダーが最初にやる練習です。
以外と難しいので、僕も営業後に何度も練習しました。
バーテンダーの仕事道具セット⑤:ブレンダー
ブレンダーとは、日本でいうミキサーの事です。
最近では定番になった、「フローズンマルガリータ」のようなフローズン・カクテルを作るために必要不可欠な道具です。
安いブレンダーだと、音がうるさいので、音があまり出ないブレンダーを選ぶのが重要です。
バーテンダーの仕事道具セット⑥:スクイザー
スクイザーとは、レモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツ等のフルーツからフレッシュジュースを絞る時に使われる道具です。
真ん中に螺旋状の突起があり、胴切りにしたフルーツをここに押し当ててジュースを絞ります。
ガラス製やプラスチック製、陶器製のスクイザーがありますが、大型で重量感があるガラス製のものが使いやすいです。
居酒屋で生レモンサワーを頼むと、レモンと一緒に出てくるあれです。
力を入れずスクイザーに沿ってフルーツを優しく回してあげてください。
無理やり突起部分にフルーツを押し当て、力いっぱい絞り出す人がいますが、あれはNGです。
余計な果皮の油や果肉も一緒に絞り出してしまうので、えぐみが出て美味しくないです。
バーテンダーの仕事道具セット⑦:アイスピック
アイスピックとは、名前の通り氷を砕くために使用します。
ピックの先端が一本ヤリのものや二股、三股になっているものと様々です。
カクテルメイキングでは「氷」は非常に重要です。
バーテンダーはお店のOPEN前に必ず、その日営業で使う氷を仕込みます。
氷屋さんから直方体の大きな氷を仕入れて、これを用途別に削り出していきます。
- ロック用の氷(丸氷というやつ)
- シェイキング用の小さめな氷
- ジントニックなどのコリンズグラスで使う氷
最初はキレイに氷を切り出すのが、非常に難しいです。
何度もアイスピックで手を指して血だらけになりますwww
でも慣れると、球体の氷が作れるようになったりと氷作りも楽しくなってくるのです。
バーテンダーの仕事道具セット⑧:ソムリエナイフ
ソムリエナイフとは、名前の通りソムリエがワインを開ける為に使う道具です。
バーテンダーにとっても必須の道具で、ワインを抜栓する以外にも、瓶の炭酸の抜栓の際にも使います。
安価なソムリエナイフでも事は足りますが、僕は「ラギオール社」のソムリエナイフをおすすめします。
全て手作りなので値段は高いですが、デザインに凝ったものが多く、使えば使うほど手になじんでくる、ジーンズのようなソムリエナイフです。
バーテンダーの仕事道具セット⑨:グラス拭き
バーテンダーは常に道具をきれいに扱わなければいけません。
もちろんお酒を注ぐグラスもです。
スーパーで売っている安いふきんでも水滴は落ちますが、家庭用のふきんだと素材が綿のものが多く、水滴を拭くとケバやミクロのゴミがグラスに付着していまい、拭けば拭く程、汚れていきます。
飲食店専用のグラス拭きを使えば、圧倒的にきれいになります。
関連記事:家庭で使えるおすすめ業務用グラス拭き5選 元バーテンダーの僕が実際に使って検証
まとめ
バーテンダーの仕事道具セットは、誰でも買う事ができますし、誰でも使う事ができるものばかりです。
プロのバーテンダーが使う道具を使って、自宅でカクテルメイキングを楽しみましょう。