ウイスキーを美味しく飲める飲み方を知りたい。
初心者なので、ストレートは濃くて飲めない・・
本記事は、このような悩みの方に向けて書いております。
- ウイスキーの飲み方 10選
- ウイスキーを使うカクテル
僕は8年間バーテンダーとして銀座や六本木のオーセンティックBARで働いていました。ウイスキーの種類が豊富なBARで働いてたので、今まで数えきれない程のウイスキーを飲んできました。
ウイスキーには、様々な飲み方があります。
ウイスキーの味を最大限に引き出す飲み方もあれば、ウイスキーの個性を消してしまう間違った飲み方もあるのです。
バーテンダー時代に、間違った飲み方をしているお客様をたくさん見てきたので、本記事では一般的な正しい飲み方と僕のおすすめの飲み方を解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください。
ウイスキーの飲み方 10選
ストレート
ウイスキーの飲み方の本命は、やはりストレートです。
ストレートとは、水も氷も加えずにそのまま飲むという事です。
しかしウイスキーはアルコール度数が40度以上なので、お酒が苦手な人やウイスキー初心者の方にはハードルが高いと思います。
しかし、ウイスキーの個性や特徴を知るために少量で良いのでストレートで飲んでみる事をおすすめします。
ストレートで飲む際には、ウイスキーの特徴を知るためにテイスティングをして特徴をメモしていく事もおすすめです。
自分の好みを言葉にする事ができればBARに言った際に、自分の好きなウイスキーに出会える可能性が高まるからです。
自宅で簡単にできるウイスキーテイスティングの方法をまとめた記事でやり方を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:【初心者でも簡単】自宅でできるウイスキーのテイスティング方法
オンザロック(ロック)
ロックはウイスキーの飲み方の定番です。
ルパン三世の次元大介がバーボンをロックで飲んでいる姿がイメージしやすいですね。
ロックとはウイスキーに氷を入れて飲む事です。
氷が溶けて水になる事で、ウイスキーの角をとってくれて飲みやすくなります。
また、氷がウイスキーを冷やすので口当たりがよくなる事で飲みやすさを増します。
氷は常に溶け続けるので、味の変化を楽しむ事がロックの楽しみ方の一つです。
僕も自宅で晩酌する際は、ほとんどロックでウイスキーを飲みます。
長い時間をかけて飲めるので、映画を観ながらゆっくりやっています。
その際は、自分の手に馴染むロックグラスを選ぶ事がおすすめです。
おすすめのロックグラスをまとめた記事があるので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:元バーテンダーが選ぶロックグラス20選 プレゼントにもオススメ。ウイスキー用
ハーフロック
ハーフロックとは、氷の入ったグラスにウイスキーと水を1:1で注ぐ飲み方です。
水割りとロックの中間の飲み方です。
ロックはきつくて飲めない
でも水割りは薄すぎる
こんな方におすすめです。
とはいえ、少し中途半端な飲み方なので、あまりメジャーではありません。
ソーダ割り(ハイボール)
角ハイボールの流行で、ウイスキーの飲み方の定番になったハイボール。
ウイスキーに炭酸(ソーダ)を入れて飲む事です。
炭酸がある事で、ビールのような喉越しでゴクゴク飲めるのがハイボールの良い点。
炭酸を入れるので、アルコール度数も下がり非常に飲みやすくなります。
ウイスキーの独特な味わいも消えるので、料理にも相性が良いのもハイボールが流行った理由の一つです。
さらにビールより糖質が少ない分、太りにくいのでダイエットをしている人が好む飲み方です。
しかし、逆にウイスキーの特徴を消してしまうのもハイボールなのです。
ざっくり解説すると、炭酸で割ればどのウイスキーでも同じような味になってしまいます。
繊細なウイスキーは炭酸を入れる事で、味がぼやけてしまいます。
また、熟成年数の高いウイスキーは熟成樽の香りや複雑な味わいが特徴なのに炭酸を入れる事で台無しになってしまうのです。
ハイボールで飲むと良い場合
⭕️ 居酒屋でビールの代わりに飲む
⭕️ 低価格の味の特徴が無いウイスキーを飲む
(角などのブレンデッドウイスキー)
⭕️ 個性が強くソーダに負けないウイスキー
ハイボールで飲まない方が良い場合
❌ 熟成年数が高い、高価なウイスキー
❌ 繊細な味のウイスキー
❌ ガンマンになって場末のBARでカッコつけたい時
このように、ハイボールするべきかを考えて飲む事がおすすめです。
でも、自分が美味しいと思った飲み方をするのが1番なので、30年熟成のウイスキーをソーダ割りで飲んでも、僕は良いと思います。
もったいないけどね・・・
元バーテンダーの僕がハイボールに合うウイスキーを紹介しています。
比較的に安い銘柄を紹介しているので、自宅の晩酌におすすめです。
関連記事:【元バーテンダーが教える】ハイボールに合うおすすめウイスキー9選 自宅で晩酌用
水割り
ウイスキーの水割りは日本独自の文化です。
なので海外に行って、水割りを頼んでも出てこない事が多いです。
水割りが流行った理由は下記の2点です。
- 日本人が欧米人よりアルコールの消化が良くない
- 日本の水は軟水で、ウイスキーを味を壊さない
水割りの作り方は、簡単で氷の入ったグラスにウイスキーとミネラルウォーターを注ぐだけです。
※水割りに水道水を使うのは絶対にやめましょう。雑味が多くウイスキーの味を壊します
ミネラルウォーターの量でアルコール度数を調整しながら飲む事をおすすめします。
もちろんソーダ割り同様に水割りがあうウイスキーと合わないウイスキーがあるので解説します。
水割りが合う場合
⭕️ ハイボールだと炭酸でお腹が一杯になってしまう場合
⭕️ 水割りと言ったらサントリーのオールド
⭕️ スナックで「水割りをくださ〜い♪」と歌う場合
水割りが合わない場合
❌ アイラモルトやバーボンのような個性が強いウイスキーは味がぼやける
❌ 熟成年数が高い、高価なウイスキー
トワイスアップ
トワイスアップという飲み方は聞いた事がない人が多いと思いますが、これも水割りの一種です。
水割りとの大きな違いは、氷を入れずウイスキーに水だけを注ぐ飲み方になります。
グラスにウイスキーと常温の水を1:1を入れて完成です。
ブレンデッドウイスキーを作る「ブレンダー」と呼ばれる人は、トワイスアップでウイスキーの味を確かめます。
水を入れる事で、ウイスキーの香りが強くなり、「味が開く」と表現されます。
ストレートだときつくて飲めない・・・
でも水割りだとなんだか物足りない
こんな人にはトワイスアップがおすすめです。
トワイスアップはショットグラスと呼ばれるグラスで飲む事が多いです。
クラブでイケてる人がテキーラを飲むときに使うグラスです。
自宅用にショットグラスを買いたいという方は、おすすめのショットグラスを紹介している記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:【元バーテンダー厳選】おすすめのおしゃれショットグラス15選プレゼントにも最適
ミスト
ミストとは、氷を砕いたクラッシュアイスを入れる飲み方です。
グラスの表面に水滴が広がって結露する姿が霧のように見える為、ミストと呼ばれます。
氷がグラスに付着する箇所がロックよりも多い為、急速に温度が冷えるので、ウイスキーの夏の飲み方として最適です。
有名なカクテルで「ミントジュレップ」というミストスタイルにミントの葉を加えた清涼感抜群の飲み方があり海外では定番となっています。
ミストにすると、氷が溶けるスピードが速いので、すぐに水っぽくなってしまいます。
なので、おとなしい味わいのウイスキーとは相性が良くありません。
夏の飲み方なので、ちびちび飲むよりグイッと勢いよく飲む事をおすすめします。
ウイスキーフロート
ウイスキーフロートとは、飲み方というよりかは注ぎ方です。
注ぎ方を工夫する事で、ウイスキーと水に境界線ができて見た目がおしゃれになる飲み方です。
ウイスキーフロートの作り方は、氷の入ったグラスにマドラーに沿わせてゆっくりウイスキーを注ぎます。
ウイスキーは水より重いので、混ざらずに水の上に堆積します。
飲み口は、最初はウイスキーを感じますが、徐々に水と混ざって味わいが変化するおしゃれな飲み方です。
自宅で作るときは最初は練習が必要です。
ウイスキーのボトルが重いので、どうしてもゆっくり静かに注ぐ事ができずに、勢いが出て水と混ざってしまいます。
でも何度か練習すれば誰でもマスターできるのでぜひ挑戦してみてください。
コツは、新品のウイスキーではなくて、残り少ない状態(軽い)で作る事です。
そうすればボトルが重くないので、ゆっくり注げます。
ホットウイスキー
ホットウイスキーは僕の大好きな飲み方の一つです。
名前の通り、ウイスキーを温かくして飲む方法です。
作り方は、耐熱用のグラスにウイスキーとお湯を1:2で注いで混ぜれば完成です。
紅茶の感覚でレモンスライスを入れたりシナモンステックを入れたりしてアレンジする事もおすすめです。
寒い冬の寝る間に、ホットウイスキーを飲むと体も温まり、ぐっすり眠れるので僕の冬の寝酒はホットウイスキーです。
コーラ割り
僕はあまりおすすめをしませんが、ウイスキーのコーラ割という飲み方があります。
「ウイスキーコーク」と呼ばれるカクテルです。
ジャックダニエルにコーラを入れて飲む「ジャックコーク」というカクテルも有名ですよね。
コーラを入れると、コーラの味しかしなくなるので僕はあまりおすすめしません。
炭酸を感じてゴクゴク飲みたいのであれば、ハイボールの方が美味しいですし。
でも、「ウイスキーの味が苦手だからコーラの味でごまかしたい」という方には良いのかもしれません。
であれば、ウイスキー飲まなければ良いですけどね・・・
ウイスキーを使うカクテル
ウイスキーはロックやハイボール以外にもカクテルで使われる事が多いです。
元バーテンダーの僕が、ウイスキーを使った美味しいおすすめのカクテルを紹介します。
ゴッドファーザー
映画「ゴッドファーザー」をイメージしたカクテルで、ガツンと骨太な味わいです。
アマレットとは、アーモンドのリキュールです。
甘みはありますが、苦味もあり、イタリア語で「少し苦いもの」という意味で、まさにハードボイルドな男が飲むカクテルにぴったりです。
- ウイスキー:40ml
- アマレット:20ml
氷の入ったグラスに上記を入れて混ぜる
ラスティネイル
「ラスティネイル」は、「ゴッドファーザー」と並んでウイスキーのロックスタイルカクテルとして最も有名です。
ドランブイというハーブや蜂蜜を使ったリキュールを混ぜる事でウイスキーの甘さが引き立ちとても上品な味わいになります。
シェイカーやミキシンググラスを必要としないので、自宅で簡単に楽しめるのでおすすめです。
- ウイスキー:40ml
- ドランブイ:20ml
氷の入ったグラスに上記を入れて混ぜる
ミント・ジュレップ
先ほど紹介したミストスタイルの飲み方のカクテルです。
ミント・ジュレップの歴史は古く、アメリカの南北戦争時代から飲まれているカクテルです。
またアメリカのケンタッキーダービー(競馬)の公式カクテルにもなっていて、ミント・ジュレップを飲みながら競馬を見ることはアメリカの文化の一つになっています。
なので、ミント・ジュレップを作る際のウイスキーはバーボンウイスキーで決まりですね。
これは自宅でも作れるカクテルなのでホームパーティーで披露したら、カッコ良いですね。
- バーボンウイスキー:60ml
- ミントの葉:10枚ほど
- 砂糖:2tsp
- 水:20ml
ミントと砂糖をグラスの中に入れ、水を加え良く溶かし、ミントの葉を押しつぶす。
グラスにクラッシュドアイス・ウイスキーの順番に入れ混ぜたら完成
ハイランドクーラー
スコッチの蒸留所がたくさん集まる地域「ハイランド地方」をイメージして作られたカクテルです。
緑豊かな平地に風が吹き抜けるような感覚で喉越し良く飲む事ができます。
作る際は、名前の由来の通りスコッチウイスキーを使うのがおすすめです。
- スコッチウイスキー:45ml
- レモンジュース:15ml
- アンゴスチュラ・ビターズ:2dash
- シュガー・シロップ:1tsp
- ジンジャエール:適量
ジンジャエール以外の材料をシェイカーに入れてシェイクし氷の入ったグラスに注ぐ。
その後、冷やしたジンジャエールを注いで完成
自宅でカクテルを作りたいという方の為に、元バーテンダーの僕が仕事道具について解説をしている記事を書いています。
ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:【元バーテンダーが解説】バーテンダーの仕事道具セット シェイカー、バースプーン等
マンハッタン
マンハッタンは、「カクテルの女王」と呼ばれている世界でも有名なスタンダードカクテルの一つです。
そしてバーテンダーの中では「マティーニ」と並んで美味しく作る事が難しいカクテルの一つです。
ミキシンググラスを使ったステアのカクテルは素人が美味しく作るのには練習に膨大な時間が必要なので、これこそBARで飲むべきお酒です。
- ウイスキー:45ml
- チンザノ ロッソ:15ml
- アンゴスチュラ・ビターズ:1dash
- マラスキーノ・チェリー:1個
ミキシンググラスに、チェリー以外を入れてステアして冷えたカクテルグラスに注ぐ。
マラスキーノ・チェリーをグラスに沈めて完成
まとめ
ウイスキーの飲み方についてまとめます。
ウイスキーの飲み方10選
- ストレート
- ロック
- ハーフロック
- ソーダ割り(ハイボール)
- 水割り
- トワイスアップ
- ウイスキーフロート
- ミスト
- コーラ割り
- ホットウイスキー
ウイスキーを使ったおすすめカクテル
- ゴッドファーザー
- ラスティネイル
- ミント・ジュレップ
- マンハッタン
- ハイランドクーラー
本記事では、一般的な飲み方について解説しましたが、お酒は自分が美味しいと思うものを飲む事が1番です。
なのでマッカラン50年熟成のウイスキーを牛乳やオレンジジュースで割って飲んでも、それが本人が好きであれば全く問題ないのです!
BARは、ルールがあったりして行きづらいと思っているあなた!
安心してください。
ルールはお客様が作るものですから。(もちろん他の人に迷惑になることはNGね)
BARではお酒がもっと好きになる事もメリットの一つですが、人との出会いだったり学べる事がたくさんあります。
ぜひ近所にBARがある方は行きつけのBARを作ってみてください。
元バーテンダーの僕が、行きつけのBARの作り方を解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:最低限のお金で簡単に行きつけのBARを作る方法 元バーテンダーの僕が徹底解説