ラフロイグって、正露丸のような味でまずいと聞いたけど本当?
美味しい飲み方があったら教えて。
本記事は、このような悩みの方に向けて書いております。
僕は8年間バーテンダーとして銀座や六本木のオーセンティックBARで働いていました。ウイスキーの種類が豊富なBARで働いてたので、今まで数えきれない程のウイスキーを飲んできました。
正直、ラフロイグは正露丸やヨードチンキ、イソジンの匂いがしますw
味も塩っぽく、独特なので確かに初めて飲む方からすると、「何だこれ?」「まっず」という感想を持つのは当然かもしれません。
好き嫌いが別れるウイスキーですね。
しかしラフロイグは日本を含め世界中で愛されているウイスキーで、2017年の世界のシングルモルトの売上ランキングで7位と、めちゃくちゃ売れているのです。
でも、なんでまずい味なのに売れているの?
この味に慣れるとやめられなくなるのよね。
ラフロイグを美味しく飲めるようになったらウイスキー初心者は卒業だと思っています。
本記事では、そんなラフロイグの独特な香りの理由や、うまい飲み方を解説します。
あなたが、次の飲み会でウンチクを語れるようになる事を目指して、できるだけわかりやすく解説をしますので
ぜひ最後まで読んでみてください。
▼ラフロイグのスタンダードモデルはこちら▼
ラフロイグ(LAPHROAIG)ってどんなウイスキー?
参照:サントリー公式HP
ラフロイグは、スコッチウイスキーの一種で、スコットランドのアイラモルト(島のモルト)と言われる小さい島国で作られたウイスキーです。
海沿いに蒸留所がある為、原材料の大麦麦芽(モルト)に海の潮の香りがつき、特徴でもある塩っぽいスモーキーな味を生んでいます。
上記の画像にも記載されている通り、公式HPでも「好きになるか嫌いになるのかのどちらか」という紹介をするくらい、本当に好き嫌いが激しいウイスキーです。
ラフロイグの味の感想
バーテンダー時代に聞いたお客様の感想も様々でした。
ラフロイグが美味しいと思っている方の感想はこんな感じでした。
- スモーキーでクセになる。
- インパクトが強く、ハイボールにして薄めても存在感がすごい
- 薬品臭の中にほのかにあるバニラ香がたまらない
でも、ラフロイグが嫌いな人の感想はこんな感じ
- えっ、飲み物?薬じゃないよね?
- 口の中に残る薬品臭が気持ち悪い
- 塩っぱい・・・
とにかく好き嫌いが激しいお酒とだけ覚えておいてください。
実は由緒正しいウイスキー
ラフロイグは、チャールズ皇太子が愛飲しているお酒の一つです。
なのでシングルモルトとして初めて「プリンス・オブ・ウェールズ御用達」の勅許状をもらっています。
皇太子自ら、ウイスキーの買い付けに蒸留所を訪れる事もあり、年によっては1,000本以上も注文するそうです。
また、ラフロイグの新製品が発売される際には必ず皇太子が試飲をする事が慣例になっています。
皇族はやる事がでかいですねw
好きと言えば、試飲させてもらえるんですからw
ラフロイグ(LAPHROAIG)はなんで正露丸の匂いするの?
ラフロイグが正露丸のような香りがする理由は、ウイスキー作りに欠かせない材料の「ピート」と呼ばれる泥状の炭が要因です。(上記の写真がピートです)
この炭がスコットランドの冷たい潮風を受けて何年も堆積しスモーキーな香りがするようになります。
そのピートを燻して、ウイスキーの原材料の大麦麦芽(モルト)を乾燥させる際に、正露丸のような香りがモルトに乗り移るのです。
なので、薬品に漬け込んでいるというわけではなく、自然の香りなのです。
日本でいう「海が近づくと磯の香りがする」というやつに近いですね。
このピートが薬品臭の真犯人なんですね。
ラフロイグ(LAPHROAIG)の美味しい飲み方
初めてラフロイグを飲む方、ラフロイグは一度飲んでみたけどまずかった・・・
という方に向けてラフロイグが美味しいと思える飲み方を元バーテンダーの僕が解説します。
現役時代には何人ものお客様をラフロイグ好きに育て上げたので間違いないと思います。
飲む前に
まず、ウイスキーを飲む前に心がけた方が良い事について2つ解説をします。
「ウイスキーは人間と同じで個性があるので自分と合わないからといって否定をしない」
これすごく大事です。
確かに、ラフロイグのような個性的なウイスキーは好き嫌いが激しいです。
これは人間関係も同じでラフロイグのような方は人間界でもたくさんいますよねw
でも、自分と合わないからといって否定をしていると狭い人間関係しか築く事ができません。
「こんな特徴をもったウイスキーもあるな」と思えるような広い心を持ち、多様性を受け入れましょう。
それと、2つ目は、「ウイスキーの背景や歴史を知ってから飲む」です。
どうして、このような味になったのか?どんな歴史を経て今の形になったのか?
ウイスキーというのは本当に奥が深いです。
ただ味だけで飲むのも良いですが、そのウイスキーの事を深く知ると味が変わります。(これ本当です)
さて、感情論はこれぐらいにして早速解説始めますね。
ハイボール(ソーダ割)で飲む
ラフロイグを初めて飲む方やラフロイグがダメだった方は、ソーダ多めのハイボールで飲んでみる事をおすすめします。
その際、必ず炭酸は新品を使ってください。
炭酸は一度フタを開けると、どんどん炭酸が抜けていき、味がぼやけてしまいます。
炭酸が多くても、ラフロイグは非常に存在感が強いのでお酒を飲んでいる感覚はあると思います。
そして、ラフロイグのようなアイラモルトの特徴であるスモーキーさや塩っぽさを感じましょう。
何度も飲んでいくとヤミツキになるはずです。
ラフロイグ ミントジュレップで飲む
炭酸多めのソーダ割でも飲めなかった人は、ミントジュレップというカクテルでラフロイグを飲んでみましょう。
自宅でもできるのでご安心ください。
ラフロイグミントジュレップの作り方
■材料
・ラフロイグ:20ml
・ミント:5g〜
・ガムシロップ:15ml
・ソーダ:適量
■レシピ
①グラスにミントとガムシロップとソーダを入れて、ミントを潰す。(スプーンの裏とかでOK)
②ラフロイグを注ぐ
③クラッシュアイスを入れて、軽く混ぜる
④ミントを飾って出来上がり
ぜひ試してみてください。
ロックで飲む
ハイボールでラフロイグが慣れてきたら、次はロックに挑戦です。
ロックグラスに氷を入れてラフロイグを注ぎましょう。
徐々に氷が溶けてラフロイグの味が、変化していきます。
味の変化を楽しみながら映画でも観ましょう。かっこいい時間の過ごし方です。
せっかくなので自分のお気に入りのグラスでラフロイグを楽しむ事をおすすめします。
お気に入りのロックグラスが家にないという方はこちらの記事を参考にしてみてください。
ハーフソーダで飲む
まだロックで飲むのは早いなという方は、ハーフソーダに挑戦してください。
ハーフソーダというのは、ロックグラスに氷とお酒を入れて、お酒と同量の炭酸を入れる事です。
ハイボールの濃いめをイメージしてもらうと良いと思います。
ストレートで飲む
ロックが飲めるようになれば、ぜひ1度ストレートで飲む事をおすすめします。
(ストレートとは、割らずにそのまま飲む事です。)
ラフロイグの本当の姿はストレートで飲む事で明らかになります。
ストレートで飲めるようになると、ラフロイグの個性を受け入れる事ができるようになっているはずです。
でも、まだストレートはきついという方は、少量のミネラルウォーターを加水すると良いでしょう。
アルコール度数が下がる事はもちろんですが、加水する事でラフロイグの香りがより強くなります。
僕はエビアンを自宅に常備しています。
1本220mlなので晩酌1回分で使いきるベストなサイズ感です。
それと、せっかくストレートでボウモアを飲むんだったら、味や香りの特徴を記録に残す事をおすすめします。
記録に残せば、自分の好みが見えてくるので新しいウイスキー選びに役立ちます。
簡単にできるテイスティングの方法を記事にまとめているのでぜひ参考にしてみてください。
ラフロイグ(LAPHROAIG)に合うつまみ
ラフロイグの美味しい飲み方についての解説が終わったので、次はラフロイグに合うつまみについて解説していきます。
紹介したいつまみはたくさんありますが、今回は入手しやすいものを紹介させていただきます。
スモークチーズ
ラフロイグの特徴のスモーキーな香りとスモークチーズは相性抜群です。
ラフロイグに限らず、スモークチーズとウイスキーの相性は抜群なので、我が家ではお得用を購入して大量にストックしていますw
意外とスモークチーズって高いので、僕のように毎晩飲む人にとっては痛い出費なのです・・・
燻製職人の無添加サラミ
続いては、燻製されたサラミです。
このサラミの特徴は完全無添加で国産牛を使っているので安心安全です。
価格はスーパーで売っているサラミに比べると少し高いですが、その分味は抜群にうまいです。
安いサラミの加工肉感がありません。
ぜひ食べてみてください。
イカのラフロイグ燻し
このメニューは現役バーテンダー時代の師匠に教えてもらったメニューです。
火を使うので、気をつけて調理してください。
調理方法はこんな感じです。
- ささいかをお皿に出します。(紙皿はダメ。火を使うので)
- ラフロイグをさきいかに少量かけます
- さきいかに火をつけます。
- 燃えるので、ふーふーして火を消してください。出来上がりです。
ラフロイグの香りや塩みがさきいかに染みていい感じになります。
火をつけて放置していると真っ黒になるので注意です。
ラフロイグ(LAPHROAIG)とボウモア(BOWMORE)の違い
ラフロイグと同じアイラモルトでボウモアというウイスキーがあります。
同じエリアで作られていて味の方針も近いので混同してしまう方も多いので、ここではラフロイグとボウモアの違いについて解説していきます。
まず結論からも申し上げます。
ラフロイグの方が、スモーキーで薬品っぽい香りが強く、味も塩っぽい。
ボウモアの方が、スモーキー差は弱く、フルーツの香りも強く、味も塩っぽさの中に甘みがある。
なので、ラフロイグがどうしても飲めないという方はボウモアを挑戦してみると良いですね。
アイラモルトの入門編の一本はボウモアだと思います。
ボウモアについては下記の記事でまとめております。
ぜひ読んでみてください。
ラフロイグ(LAPHROAIG)の種類と口コミ
それでは現在発売されているラフロイグについて紹介していきます。
味や香りなどがイメージしやすいようにティスティングノートとAmazonレビューの集計をセットで紹介しています。
ティスティングノートで味を想像して、Amazonレビューで客観的な評価を見て購入の判断をしてください。
※Amazonレビューは2021年4月時点の評価になります。
ラフロイグ セレクト
ラフロイグ セレクトのティスティングノート | |
色合い | スパークリングゴールド |
香り | スモーキー・ココナッツ・バナナ |
味わい | 重厚なスモーキーに柔らかな甘み |
フィニッシュ | スモーキーながら甘美な余韻が長くつづく |
アルコール度数 | 40% |
価格 | 約4,000円 |
▼Amazonレビューまとめ▼
ラフロイグ 10年
ラフロイグ10年のティスティングノート | |
色合い | 濃い金色 |
香り | 爽快なピート・磯の香 |
味わい | バニラ・クリームの滑らかさ・ややオイリーなコク |
フィニッシュ | 海藻を想わせるユニークな心地よい後味がつづく |
アルコール度数 | 43% |
価格 | 約5,000円 |
▼Amazonレビューまとめ▼
トワイスアップにしても特に香りも味も開きません。
そして大量に飲むお酒でも無いです。酔うためのお酒でもありません。
感じとしては飲む香水というのが一番しっくりします。少量を口に含み、舌の上で飽きるまで転がしてください。
ずっとラフロイグの味が弱まることなく楽しめます。
アルコールの刺激はないに等しいです。
まとめ
ラフロイグの解説をたっぷりさせていただきました。
ラフロイグを飲んだことがない方も、一度飲んだけど断念してしまった方も、ぜひチャレンジしてみてください。
まずはラフロイグ10年を飲みましょう!
他にも美味しいウイスキーをたくさん紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。