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【元バーテンダーが語る】タリスカー10年のうまい飲み方 ハイボールでもOK

タリスカー(Talisker)ってどんなウイスキーなの?

味や香りの特徴を知りたい。

本記事はこのような悩みの方に向けて書いています。

本記事の内容

  • タリスカー(Talisker)とは
  • タリスカー(Talisker)が作られる地域
  • タリスカー(Talisker)の歴史
  • タリスカー(Talisker)の美味しい飲み方
  • タリスカー(Talisker)のラインナップ
たいちょう
たいちょう

僕は8年間バーテンダーとして銀座や六本木のオーセンティックBARで働いていました。ウイスキーの種類が豊富なBARで働いてたので、今まで数えきれない程のウイスキーを飲んできました。

数あるウイスキーの中でも、5本の指に入るほど、名作だと思えるウイスキーが「タリスカー(Talisker)」です。

タリスカー(Talisker)の味を一言で表現するのであれば、「胡椒(こしょう)」です。

かなり珍しい味わいのウイスキーのタリスカーの歴史や、なぜ「胡椒」を感じさせる味になったのか?を解説していきます。

是非、最後まで読んでみてください。

タリスカー(Talisker)とは?

タリスカー(Talisker)とは、スコットランドのスカイ島という小さな島で作られたシングルモルトウイスキーです。

味は、「舌の上で爆発するような強い胡椒風味」と言われていて、武骨でパワフル。

男が飲んでカッコ良いウイスキーの代名詞的な銘柄で、BARでハードボイルドに決めるならタリスカー(Talisker)がおすすめですね。

現在は、MHD社(モエヘネシーディアジオ社)が保有している蒸留所で、同社が一番力を入れているブランドなので、他のウイスキーに比べて、ラインナップも豊富です。

また、シングルモルトウイスキーとして、市場に出回るもの以外にも、ジョニー・ウォーカー、アイル・オブ・スカイの原酒としても使用されています。

タリスカー(Talisker)の作られている地域

シングルモルト・スコッチでは、産地の違いでグルーピングしており、このタリスカー(Talisker)はアイランズモルトと言われる産地で作られています。

現在、稼働しているアイランズモルトの中では4番目に古く、老舗の蒸留所です。

アイランズモルトの共通の味や風味の特徴というのは、特になく、全ての蒸留所が島育ちであるという理解で問題ないと思います。

関連記事:【元バーテンダーが教える】アイランズモルトウイスキーの味や特徴、蒸留所を徹底解説

タリスカー(Talisker)の歴史


参照:SAKEDORI

タリスカー(Talisker)は1830年、日本でいう幕末の時代に生まれた蒸留所でヒューさんとケネスさんという兄弟が創業しました。

当時のウイスキー蒸留というのは、主となるビジネスでなく、農業をやっている方の副業として運営されました。

(ウイスキー製造製造に必要なものは、全て農家で作りだす事ができるので)

なので、タリスカー(Talisker)を創業した兄弟も、最初は羊を飼う目的でスカイ島に土地を借りました。

最初は、近隣住民からの反対もありましたが、兄弟の熱い想いが伝わり、タリスカー(Talisker)が世界的に有名な蒸留所になる一歩を踏み出したのです。

タリスカー(Talisker)の作り方

タリスカー(Talisker)は1830年から変わらぬ製法を守り続けてきてます。

それがタリスカー(Talisker)独特のスパイシーさや複雑な味わいを生んでいるのです。

ウイスキー製造の流れに関しては、他の蒸留所と大きく変わりませんが、タリスカー(Talisker)蒸留所では、3つの特徴的な蒸留法があります。

長時間発酵

発酵は昔ながらのオレゴンパイン(オレゴン松)製のウォッシュバック(発酵槽)で行い、乳酸菌による乳酸発酵を促します。

発酵時間も通常50時間程度のところをタリスカー蒸留所では70時間かけて発酵。

たいちょう
たいちょう

このこだわりが、タリスカー(Talisker)独特のフルーティーな香りと味わいを生み出します。

冷却にワームタブを使用


参照:SAKEDORI

タリスカー(Talisker)は蒸留する際の蒸気を冷却する冷却器を昔ながらのワームタブを使用しています。

現在スコットランドでも12の蒸留所しか採用していないこの昔ながらの方法により、蒸気はゆっくりと液化されます。

この行程もタリスカー独特のキャラクターを生み出すのに大きく影響しています。

ワームタブとは?

ウィスキーを蒸留する際に利用する冷却装置の一種です。

上記の写真のように、曲がりくねった管(ワーム)が中を通っている桶のこと。

広い場所と大量の水を使用することから、効率は悪いが、冷却速度がゆるやかなため香り豊かな酒質になると言われています。

初留釜の形が特徴的

参照:https://www.wanderingspirits.global/talisker-distillery/

タリスカー(Talisker)は初留釜のラインアームの形状が非常に特徴的です。

上記の写真にあるように、途中2回上下に曲げられています。

さらにラインアームの内部に溜まった留液は細いパイプで蒸留窯内部に戻され、再び蒸留されるという特殊なシステムを採用しています。

タリスカーパワフルで胡椒のような風味はここから生まれていると言われています。

タリスカー(Talisker)10年の美味しい飲み方

ストレート

ウイスキー本来の味を知るには、ストレートで飲むのが一番です。

ウイスキーに慣れていないという方は、少し加水をして飲んでみるのがおすすめ。

自宅で晩酌を愉しむためにタリスカー(Talisker)を買ったのであれば、一度テイスティングをしてタリスカー(Talisker)の味をメモしておきましょう。

関連記事:【初心者でも簡単】自宅でできるウイスキーのテイスティング方法

ロック

タリスカー(Talisker)をハードボイルドに決めるなら、重厚感たっぷりのロックグラス片手に煙草で決まりです。

タリスカーのスモーキーさが煙草にマッチします。

ちゃんとしたロックグラスが家にないという方はこちらの記事を参考にしてみてください。

関連記事:元バーテンダーが選ぶロックグラス16選 プレゼントにもオススメ。ウイスキー用>>

スパイシーハイボール

参照:MHD社

スパイシーハイボールとは、タリスカー(Talisker)を所有するMHD社が推奨する新しいハイボールです。
タリスカー(Talisker)を炭酸で割り、黒コショウを振りかけるというものです。
ハイボールはウイスキーを愉しむ手軽な飲み方の一つですが、主役のハイボールの印象が弱いと、居酒屋で飲むハイボールと何も変わりません。
なので、僕はシングルモルトは基本はストレートかロックで楽しんだ方が良いと思っていますが、タリスカー(Talisker)は例外です。(ラフロイグとかも)
個性的な、パワフルでスモーキーな風合いが炭酸で割っても、消えるどころか、より強調されゴクゴクのど越しで飲めるカクテルに大変身です。
スパイシーハイボールのレシピ
  • タリスカー(Talisker)10年、もしくはタリスカー(Talisker)ストーム:30ml
  • 炭酸(炭酸が強めのものをおすすめします):適量
  • 粗挽きの黒コショウ:適量

タリスカー(Talisker)でハイボールを作り、最後に黒コショウを一番上の氷に乗せるイメージで振りかける。

混ぜずにそのまま飲みましょう。

タリスカー(Talisker)のラインナップ

タリスカー(Talisker)18年

色合い美しい琥珀色
香り豊かでフルーティ。ビクトリア・プラム、グリーンゲージ(セイヨウスモモ)、オレンジの皮、バタースコッチあるいはラムトフィー、背景にスモーキーさを感じる。このスモーキーさが次第に前面に出てきて、トフィーの香りに軽いミントの香りが絡んでくる。加水すると、ボートの乾いたワニス、食べられる海藻など、海洋性のキャラクターが頭をもたげてくる。甘さは続き、ヨード、火をつけていないマッチといった香りも立ってくる。
味わい前面に甘みが広がり、その後、かすかなスモーキーさを伴ったより主張の強い味わいへと変化する。全体的に温かみのある味。次第にスモーキーさ、タール、トフィーといった味が立ってくる。
フィニッシュ中くらいの長さのフィニッシュ。特徴的なチリペッパーのような香りが後味の中にかすかに感じられます。
アルコール度数45.8%
価格約11,000円

タリスカー(Talisker)18年のおすすめポイント

  • 2007年「World Whisky Awards」で世界一のシングルモルトウイスキーの称号を勝ち取る
  • 熟成には、一部シェリー樽を使っていて、パワフルなスモーキーさの中にある甘みを表現している。

タリスカー(Talisker)25年

色合い温かみのあるゴールド
香り自己主張は強くない、控えめな中にも潮のニュアンス。新しいヨットのニス、スパイシーさと海の香り。ほのかなスモーキーさ。加水すると潮の香りは弱くなり、若干甘い香りが顔を出す。
味わい口当たりはゆっくりと甘みが広がり、次第に苦味と塩気。そしてわずかなスモーキーさの後で隠し味のようにペッパーの風味と辛みがあらわれ、口の中が乾いたような感覚に陥る。ミネラルとトーストの風味。加水するとゆっくりと甘みが現れ、優しい味わいに変化していくが、胡椒の風味が舌を覆う。
フィニッシュ長く、わずかな苦味とスモーキーさを感じながらも非常にドライ。
アルコール度数45.8%
価格約36,000円

タリスカー(Talisker)25年のおすすめポイント

  • 25年熟成可能な樽は、1万樽に1樽という非常に珍しい銘柄
  • 世界中で即完売する超気象モデル。
  • これを置いているBARは日本でもなかなかないので、見つけたら是非飲んでみてください。

タリスカー(Talisker)ストーム

色合い光り輝くゴールド
香りスパイシー、甘美なスモーキーさと蜂蜜のような甘いモルト香に、はじけるようなペッパーの香り。
味わい最初の甘美で豊かな甘みの後にすぐ、嵐の始まりのような、熱くなるようなスパイシーさが続く。

そして甘み、スモーキーさと塩気のほどよくバランスのとれたエレガントな味わいが徐々に広がる。

フィニッシュクリーンで口内が温かくなるような尾を引く後味。
アルコール度数45.8%
価格約5,000円

タリスカー(Talisker)ストームのおすすめポイント

  • タリスカー(Talisker)のシリーズの中で最もスモーキー
  • タリスカー(Talisker)10年を飲んで、物足りなさを感じた人はこちらがおすすめ

タリスカー(Talisker)57°ノース

色合い深いゴールド
香りクリーンで強烈、マッチを擦ったような軽いスモーキーさ。クリーミーなトフィーとフルーツ、海草、ヘザーの花、バニラのニュアンス。
味わい口当たりは甘く、次第にスモーキーでタールの香りが広がる。非常に力強く、まるでスカイ島の有名なクーリン山の火山爆発を思わせるような荒々しさ。
フィニッシュ独特の黒胡椒のようなピリピリとした口当たり
アルコール度数57%
価格約7,000円

タリスカー(Talisker)57°ノースのおすすめポイント

  • タリスカー(Talisker)の蒸留所が北緯57°に位置する事にちなんで作られた一本
  • アルコール度数も蒸留所の北緯に合わせて57°と非常に強烈

タリスカー(Talisker)ポートリー ポートカスク 

色合い赤みがかった深いブラウン
香り完熟したプラムのような甘さを伴う、枯れ木を燃やしたようなスモーキーさ。
味わい口に含むと真っ先に舌に黒胡椒の風味が表れ、その後ピートの風味が押し寄せる。スパイスと赤い果実の風味が入り混じったようなクリーミーなスモーキーさが表れる。
フィニッシュドライなスモーキーさが消えずに非常に長い余韻を残す。
アルコール度数45.8%
価格約6,000円

タリスカー(Talisker)ポートリー ポートカスクのおすすめポイント

  • ポートワイン樽で熟成したモデル
  • タリスカー(Talisker)独特のパワフルな塩や胡椒の風味の中に、ポートワインの豊かな甘みがブレンドされた上質なウイスキー

タリスカー(Talisker)ディスティラーズ エディション 

色合い栗のようなブラウン
香り目を見張るような、伝説を感じさせる資質。極めてシャープで焦点がぎゅっと絞られた香り。素晴らしいサルタナの甘み、クリーンでじらすような魅惑的な香り。
味わいしゃきっとしたピートの味わいが大きな豊かな味にうつろい、一抹の甘み、ローストしたモルトを感じさせる。ヘザーのようなドライさ。ウッドの味わいがペッパーに程よく絡む。甘美で僅かにオイリーな甘み。良く熟れたジューシーなフルーツ。
フィニッシュ深みのあるココア、微細なバニラ、そして長く尾を引く、土を感じさせるピーティさ。壮大なほどに噛み応えがあり、エッジのきいた甘み~甘みとドライさのバランスが素晴らしい。
アルコール度数45.8%
価格約7,500円

タリスカー(Talisker)ディスティラーズ エディションのおすすめポイント

  • アメリカンオーク樽で熟成しその後、シェリー樽で2回目の熟成をかけたモデル
  • レギュラーモデルより、甘さと豊かさをもったシングルモルト
  • ボトルにヴィンテージ(年数)、ボトリングの日付等が刻印されている限定モデルです。

まとめ

タリスカー(Talisker)を飲んだことない方は是非、試してみてください。

あなたも、胡椒の独特な風味の虜になる事間違いなしです。

 

他にも元バーテンダーの僕がお酒の事やグラスについて解説しています。是非読んでみてください。

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